大麻使用者の聞き取り調査をはじめました
2021年1月、我々は日本の大麻使用者を対象とした匿名アンケート調査を行いました。その結果、大麻使用者の90%以上は依存症ではないことが明らかになりました。(詳細は学術雑誌に投稿し、現在査読中です。)
しかしでは、これほどに厳しい法規制の下で、なぜそれでも大麻を吸うのか?ということについての答えはこの調査では明らかになりませんでした。
一方、時をほぼ同じくして、我々が運営するSNSのアカウントに大麻使用者からの独白が届くようになりました。そこに記されているのは、自身と大麻についての関係についてのパーソナルな物語でした。
その言葉は時に稚拙で、必ずしも読みやすいものではありませんでしたが、そこには“なぜ大麻を吸うのか?“という問いへの説得力のある答えが含まれていました。
そしてそれらの物語は、語られることを待っているように感じられたのです。
そこで今回新たなプロジェクトを発足し、大麻使用者の物語のインタビューを開始しました。
大麻の使用経験を語る際には、違法性ゆえに匿名とせざるを得ませんし、個々人の記憶に基づいた話の信憑性は高くないかもしれません。
しかし、ここに集まったエピソードの総体として立ち上がる人と大麻の物語には、真実としての強度があるように感じられます。
“あなたはなぜ大麻を吸うのですか?“
これは、この国の片隅で今日もそっと暮らす普通の人たちの物語です。
ぜひともご一読ください。
https://smokers-story-project.net/
正高佑志 Green Zone Japan代表理事。医師。著書に「お医者さんがする大麻とCBDの話(彩図社)」
コメントを残す