これまでの我々の活動の主要な成果の一つは、日本国内で難治てんかん患者がCBDサプリメントを使用することを手助けし、有効な症例を学術的に報告したことです。これらの動きが一つのきっかけとなり、日本国内でも処方箋医薬品の治験に向けた動きが本格化しています。
2020年度には、上記の論文の共著者でもある聖マリアンナ医科大学脳神経外科の太組一朗先生が医療大麻の治験制度の枠組みを模索する目的で申請した厚生労働特別研究班の設置が認可され、Green Zone Japan代表理事の正高も研究班のメンバーとして参加する運びとなりました。研究班に参加するにあたり理事の三木と、大麻制度研究の日本における第一人者である日本大学の赤星栄志氏を研究協力者に迎え、“諸外国における医療大麻の分類と法規制の枠組みに関する研究“というタイトルにて報告書を作成しました。
研究班の報告書全体がウェブサイトに掲載されたので紹介します。我々の分担報告書は以下から読むことができます。
諸外国における医療大麻の分類と法規制の枠組みに関する研究
現在、諸外国で大麻草や大麻を原料とした様々な製品が医療目的で使用されていますが、その管理の仕組みや管轄は様々です。
実際の運用上①ヘンプ由来CBD製品②カンナビノイド医薬品③大麻由来製品の三つに分類することを我々は提案し、それぞれの概要について解説しています。続いて、米国、英国、カナダ、タイにおいてそれぞれ、医療大麻がどのように区分、認可、管理されているかについて記述しました。最終的な考察として、日本においても諸外国と齟齬のない医療大麻の管理制度が望ましいと提言しています。
また加えて、正高が執筆したてんかんとCBDについての報告書も掲載されています。
難治てんかんに対する大麻抽出医薬品治験における潜在的対象者の検討(好事例調査)
これはみどりのわにCBD使用について問い合わせがあった難治てんかん患者50名の背景について記述し、実際にCBDが効果が認められた症例について報告したものです(症例報告については上記の英文誌に掲載されたものと同一症例です)。
諸外国の制度についての報告内容はいずれもオンライン上に既出のものでありますが、日本語のレビューとして、厚生労働省の管理するウェブサイト上に掲載されたことには大きな社会的意義があると考えております。また、てんかんについての横断調査の最終報告は現在、国内の学術雑誌に投稿中です。引き続き良い結果が報告できるよう取り組んで参りますので、ご支援・ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
執筆:正高佑志(Green Zone Japan代表理事。医師。著書に“お医者さんがする大麻とCBDの話(彩図社)“)
賛同共感しています。ありがとうございますーー
素晴らしい事です。共感賛同致します。感謝しています。
とても素晴らしい事です。応援しています。
大麻取締法は廃止され合法化されるべきです。
てんかん患者としてとても嬉しく、期待しています。CBD保険適用の日が近づくこと、心よりお待ちしております。