○ここまでのまとめ
2021年1月13日、厚生労働省監視指導麻薬対策課(以下、カンマ課)が大麻取締法の改定を検討している旨が報道され、1月20日には同課が主導する“大麻等の薬物対策のあり方検討会“(以下、有識者会議)が召集され、全8回の会合が開催されました。(詳細については一連の過去記事・過去動画をご覧ください)
これらの会合の参加者はカンマ課により選出され、会議は同課によるプレゼンテーションとセットで行われ、同課の提案する、処方箋医薬品としての大麻製剤の合法化、部位規制から成分規制への見直し、大麻使用罪の導入などについて検討が行われました。その他にも委員や外部の参加者により、伝統大麻文化の保全や大麻栽培免許の制限緩和、麻薬台帳の廃止、ダメゼッタイ教育の是正の必要性などについて意見交換が行われました。
これらの会合において、部位規制の見直しや大麻由来処方箋医薬の合法化には異論が出なかった一方で、使用罪や薬物教育を巡った方針では議論は紛糾し、合意の形成はなされませんでした。
(また有識者会議の発足に遡ること4日、1月16日には自民党国会議員有志による、大麻事犯等撲滅プロジェクトチーム(以下撲滅PT)の発足が内定していました。こちらでもカンマ課のレクチャーが行われ、複数回の議論が重ねられたようです。)
○小委員会の発足とメンバー
これらの2021年の議論を経て、2022年3月28日に厚生科学審議会は、新たに“大麻規制検討小委員会“(以下、小委員会)の発足を発表しました。委員のメンバーは以下の11名が選出されています。このうち、5名(太田、鈴木、舩田、中島、橋爪)は有識者会議から継続しての選出となります。
残る6名のうち、花尻氏は2016年から行われていた危険ドラッグの乱用防止のための研究班のメンバーであり、報告書の筆頭執筆者です。
合田氏は国立医薬品食品衛生研究所の所長であり、食薬区分のスペシャリストといった印象です。実際に合田氏と関野氏は食薬区分を審議するワーキンググループの委員を務めています。また関野氏はHHCの規制を決定した指定薬物部会の部会長も務めています。
神村氏と富永氏は、それぞれ日本医師会、日本薬剤師会の常任理事になります。
小林桜児氏は依存症を専門とする精神科医であり、前回の有識者会議における松本俊彦氏に該当するポジションと言えるでしょう。
○提示された検討課題について
この小委員会にて検討される論点について、厚労省は公開しています。これらを見る限り、主要な論点は以下になるのではないかと考えます。
1:大麻由来の処方箋医薬をどのように管理するか?(麻薬と精神刺激薬では管理体制が異なる)
2:使用罪の詳細について(何をもって大麻使用と定義するか・量刑は?)
3:部位規制撤廃後の大麻栽培免許の発給制度をどうするか?(国内でのCBD製造のためのライセンス発給を許可するか?)
4:CBD・カンナビノイド製品の規制管理について(検査体制・認可・食薬区分など)
5:依存症に対する医療政策・逮捕後の対応について
6:THCのゼロ基準の設定について
○考察と問題点
資料を検討する限り、有識者会議で決定した方針を踏まえて、より各論的な内容を検討するために発足されたのが小委員会ということなのかもしれません。各委員は議題に沿って招集された側面もありそうですが、議題の選定の時点で厚労省の意向が反映されているように思われます。有識者会議で最も議論が白熱したダメゼッタイ啓発活動の是非については、今回の議題から外れていますし、賛否両論であった使用罪創設も相変わらず既定路線として話が進んでいるようです。
人選は薬学・レギュラトリーサイエンス関係者が最大派閥をしめ、一部医師の参画が認められますが、乱用防止対策のあり方が議題に入っているにもかかわらず、心理学や社会学などの人文系研究者は招集されませんでした。
また大麻の栽培管理のあり方やCBDの活用と規制管理ついて議論すべき委員会でありながら、実際に大麻栽培やCBDの流通に従事している業界からの意見が反映される人選にはなっていません。
さらに多くの委員が有識者会議から継続で参加しているにもかかわらず、使用罪に反対した松本俊彦委員は除外され、ほぼ同じポジションにある小林氏が新たに任命されたのは、意図的なものを感じざるを得ません。
大麻政策とは、文化、医療、司法、農業、経済などの数々のトピックが交差する地点です。
個人的には、行政の特定部署の都合を優先した結論ありきの人選で政策が議論、決定されていくことに無力感を感じます。大麻問題に限らず、このような政策決定方針こそが日本混迷の根幹にあるのではないでしょうか?
執筆:正高佑志(医師・一般社団法人Green Zone Japan代表理事)
家族の病気等により、2017年より大麻の薬効に興味を持ちました。
2020年に『旧モリンダ社』に関わり、お勉強させて貰ました。残念な事に、コロナの影響で正高先生の講演会に参加する機会は無くなってしまったのですが…。
私は実際に大麻栽培を地元で復活させたいと思っています。
困難な道のりだとは思いますが。
現在埼玉県小川町に在住で、こちらでご縁があった翻訳家の三木直子先生(植物と精霊の守り人の翻訳者)に、そんな想いをお話しさせていただいた事が有りました。
会合にも、やはりそういった「偏り」が有るのですね。思った通り。
お金、という事でしょうか。
まだ全くの未知数ですが、動ける日が来るのを心待ちにしています。
貴重な情報を有難うございました。
人選は薬学・レギュラトリーサイエンス関係者が最大派閥をしめ、一部医師の参画が認められますが、乱用防止対策のあり方が議題に入っているにもかかわらず、心理学や社会学などの人文系研究者は招集されませんでした。
また大麻の栽培管理のあり方やCBDの活用と規制管理ついて議論すべき委員会でありながら、実際に大麻栽培やCBDの流通に従事している業界からの意見が反映される人選にはなっていません。
さらに多くの委員が有識者会議から継続で参加しているにもかかわらず、使用罪に反対した松本俊彦委員は除外され、ほぼ同じポジションにある小林氏が新たに任命されたのは、意図的なものを感じざるを得ません。
大麻政策とは、文化、医療、司法、農業、経済などの数々のトピックが交差する地点です。
個人的には、行政の特定部署の都合を優先した結論ありきの人選で政策が議論、決定されていくことに無力感を感じます。大麻問題に限らず、このような政策決定方針こそが日本混迷の根幹にあるのではないでしょうか?
本当に、その通りですね。
私は、CBN.CBGのベイプを吸っていると、
お酒を飲まないで、すみます。
私は、大麻で、4回刑務所生活をして、刑務所から
出て、直ぐに、アルコール依存になりました。
刑務所から出て、NAのミーティングに、3年6月ぐらい通いました。
関東のミーティング会場には、大体行きました。
刑務所から出て、約13年ぐらい経ちました。
アルコールの依存性の方が、やっかいなのに、アメリカ🇺🇸のロサンゼルスに、約2年6月前に行った時に、
テレビ、ラジオで、アルコールホーリクの事を良く聞きました。
アメリカの話ですが、公共の場で、ビールなどアルコールを飲んでいたら、警察官に、
罰金チケットを切られる。
日本では、警察官の前で飲んでも何も無い事。
国、法律が違うから、仕方がない事ですが、日本のでの大麻利権、厚生省、麻薬取締官、警察、製薬会社の利権でしか無いです⁉️
これからも頑張って、下さい。
宜しく、お願い致します🤲